匠のこだわり
企業はヒトなり・・・言うまでも無く、企業は"モノ"ではなく、"ヒト"が大事な主役です。フジテックという会社の「ねじ」はどのような人々で生産されているのでしょうか?ねじを生産するにはどのような"匠の世界"があるのでしょうか?このページで、その点をご紹介しています。
まず初めに、皆さんの入社経緯・業務内容を手短に教えてください。
稲葉:私は製造部長を担当しております。フジテックに入社する前は、異業種になりますが、歯科技工士をしていました。
森崎:僕は高校普通科を卒業したあとに、募集広告を見て今年の5月に入社しました。今は、ヘッダー機を担当しています。
左から製造部 稲葉博(製造部部長)、営業部 小林信治、製造部 森崎陵二(ヘッダー係)
皆さんいろいろな経歴をお持ちのようですが、今のフジテックはどんな社風ですか?
稲葉:入社当初は、製造業に良くある、自分の世界を持っている職人の雰囲気が強かったですね。今は、世代交代も進み上下関係を意識しない和気あいあいとした雰囲気です。
森崎:僕は入社して半年ですが、業務内容はもちろんプライベートなことも含め何でもオープンに話ができますね。仕事中でも冗談を言い合ったりして堅苦しいとは感じないですよ。
さて、ねじの生産には、匠の世界つまり文字で表すことができない感覚の世界が多いと聞きますが、皆さんの業務ではどうですか?
稲葉:実際に多いですね。確かに手順書はありますし、製造機械に目盛は付いていますが、経験と感覚の世界は多いと思います。
たとえば?
稲葉:森崎君が担当しているヘッダーですが、機械それぞれには初めから癖があります。手順書どおりに段取り(機械の準備)をしても、この機械の癖を経験で覚え微調整を加えないと精度の良いねじを生産するのは難しいですね。
森崎:このヘッダーでは、圧造されたねじ頭部の形状をゲージで確認します。しかし、自分の経験と感覚を頼りに確認することはとても大事です。例えば、余計な負担が加わって無理な圧造がされていないか?それを見抜くには、圧造されたねじ頭部の形状を数多く見続けて微妙な形状の違いを感覚で覚えていくしかないと思います。ヘッダーを担当して約半年ですが、正直、こんなに奥の深い機械だとは、初めは思っていませんでしたよ!
稲葉:また、材料によっても品質にバラつきが生じます。同じ製品・規格の材料でも、材料の表面処理の微妙な違いによって、形状に違いが生じます。そのため、材料のロット毎で微妙な調整を加えて生産を行なっています。
ドリルねじの製造過程。左から順に、ヘッダーでねじ頭部を圧造、ピンチポインターでドリルねじの先端を成形、最後にローリングでねじ山を転造する。ローリング時には、ピンチポインター時に発生する先端の「ばり」を取る。しかし、この「ばり」をローリング時に、問題無く上手く取り外す為には、経験による微妙な調整が必要。
次に、品質向上に対する取り組みについてお聞きしたいのですが?
稲葉:最近では、特に金型メーカーと協力し、ピンチポインターの金型に改良を施してきました。その結果、ドリルねじの打ち込み性能を向上させることができました。それまでは、ドリルねじを打ち込むのに両手で押さえながら打ち込んでいましたが、今では、片手だけで打ち込むことができます。また、社長自らがリーダーとなり生産ミーティングを定期的に行っていることが、品質管理に対する意識向上につながっていると思います。
最後に、フジテックの強みを教えてもらえますか?
社長:一言で言うなら、「お客様と一緒になって製品開発をする」という点ですね。つまり、お客様のニーズやシーズ(潜在的なニーズ)を汲み上げて、それを解決する製品づくりを行なうことに特に力を注いでいます。加えて、製品を納品するだけにとどまらず、トラブルのサポートや技術相談に対応するサービスにも力を注いでいます。
振り返ると、ISO9002を取得した平成13年頃から、これらの取り組みを本格的に始動させました。取引先から、ISO取得に関するプレッシャーは少ない環境でしたが、自主的にISO9001・14001を認証取得し、塩水噴霧機・万能試験機などの試験設備の充実、お客様に対する説明資料の作成、お客様へプレゼンテーションできる人材の育成・確保などを行なってきました。その結果、現在では、お客様からの相談や要望が持ち込まれ製品開発を行なう案件を多く持つことができています。
インタビュアーより・・・事務所のドアを開け、事務所を見渡した一瞬で、その会社の社風を感じ取ることが多くあります。フジテックの場合は、「和気藹々(わきあいあい)」でした。インタビューをしていても、工場を見学していても、いつもそれを感じ取れる会社でした。
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